ウイリアムズ FW45 A.アルボン

ウイリアムズ2023

ついに結果が出始める

【ミニチャンプス ウイリアムズFW45 A.アルボン 2023】

絶対エースとして2年目を迎えたウイリアムズのアルボン。前年3度に留まった入賞回数はこの年8回にまで増え、中団勢のトップドライバーとしてポイント争いのキーマンとなりました。

チームメイトに新人のサージェントを迎え、新体制で挑んだ2023年シーズン。そのサージェントはミスの多さが一向に解決されず10位入賞1回に留まった一方で、アルボンは27ポイントを稼ぎ出す大黒柱の活躍でチームのコンストラクターズ7位獲得に貢献しました。実質アルボン一人でチームを救ったようなもので、サージェント経由で期待されたアメリカスポンサーも増えず、ウイリアムズはアルボン一本足打法のような状態が続いていましたね。

ハイライトは7位を獲得したカナダGPで、ペースの勝るアルピーヌら後続マシンを30周以上に渡って抑え切り完走してDoDを獲得しました。「そういえばレッドブル時代はなんで結果が出なかったんだっけ?」と疑問に思うほどの安定感を見せたドライバーとなり、ウイリアムズと相思相愛で長期契約を結んでいるもののレッドブルのセカンドシートやメルセデスのハミルトン後任候補として名が挙がるなど評価は高まる一方です。2018年リカルドのレッドブル離脱による玉突き人事だったとはいえ、短期間でこの逸材を選び抜いたレッドブル育成は本当に優秀ですよねぇ……。

2020年に経営権が変わって以降、右肩上がりに成長を見せているウイリアムズ。この年は重量問題に一定の解決が見られたのか、塗装が削られることもなくなり色鮮やかなブルーのカラーリングでシーズンを戦うことができました。更にガルフが大口スポンサーとして加わり、いくつかのGPではスペシャルカラーリングまで採用するなど一気に現代F1チームらしい華々しさを持つようになりましたよね。オーナーは変わりましたが、この名門チームがF1バブルに取り残されることがなく本当によかったです。

前年までの直線番長気質が改善され、オールラウンダーなマシンを手にして頻繁に入賞を果たしたアルボン。チーム・ドライバー共に評価を高めましたがここからが本当の勝負で、分厚い上位4強の壁を崩していけるかどうかの新たな挑戦が始まります。アウディを迎え入れるザウバーだけでなく、アルピーヌのワークスPU廃止の噂やハースのトヨタとの技術提携の噂など他の中堅チームもこの好景気を味方に積極的な動きを画策しているようですが、ウイリアムズは今後どのようなビジョンを描いているんでしょうか。ずっとメルセデスの子飼いだと限界があると思うんですが、サプライズがあるのでしょうかねぇ。

ほんの数年前にはこんな惨めなカラーリングを発表していたウイリアムズ。F1バブル様様なのですが、弾けた時が怖いよね……。

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