ワーストシーズン

【ミニチャンプス レッドブルRB13 M.フェルスタッペン メキシコGP 2017】
フェルスタッペンのキャリアで最もマシントラブルに泣いたこの年。不吉なRB「13」という数字の影響は避けられなかったか、リタイア率35%というまともに戦えない一年を過ごしました。

マックスにとって初めてシーズンを通してレッドブルで過ごすことになった2017年シーズン。オフテストから相変わらずメルセデス優位は変わらず、フェラーリも復調したことでレッドブルは単独の三位に転落してしまいました。
それでも4月の第2戦中国GPでマックスが早々に3位表彰台を獲得しランキング上位を伺おうかという序盤の展開でしたが、この後様々なトラブルが彼を襲い二度目の表彰台は10月マレーシアGPまで半年間も待つことになる試練の年となります。

リカルドが安定的に表彰台を獲得する一方マックスには完走すら許されないトラブルが集中し、中盤に至るまでチームの周回数が悪名高いマクラーレン・ホンダをも下回る、まさにまともに走ることもできない1年となってしまいます。
2016年までの幸運の反動かというくらい何もさせてもらえない、上位三強の中では存在感のないシーズンとなっていましたよね。このメキシコGP直前のアメリカGPではファイナルラップに3位浮上したもののトラックリミットペナルティで4位に降格、表彰台の控室から追い出されてしまう不運もありました。

相次ぐトラブル、特に非力なルノーPUが完走すらできないことはチームを苛立たせ、公然と罵り合うきっかけになっていました。ルノー側の言い分は説得力がなかった気がしますが……。
フェルスタッペンは僚友リカルドに30ポイント以上も離された三強最下位のランキング6位、王者ハミルトンとは200ポイント近くも離されてしまい、初優勝の勢いそのまま最年少王者を狙う野望は露と消えたのでした。

復活の通算2勝目となったマレーシアGPはハミルトンを追い抜き優勝、このメキシコGPもポールこそ惜しくも逃しましたが、スタート直後にタイトル争いの主役二人を差し置いて首位に立ちそのままレースを支配しました。
リザルトでは印象に残らないマックスの2017年ですが、チャンピオンが決定したこのレースを独走で勝利したことで「戦えるマシンさえあれば最速は俺だ」という世代交代への力強いメッセージとなる一勝だったかなと思います。
自身二十歳のバースデーウィークエンドを祝う2勝目はマレーシアGPでした。この年を最後にセパンでのF1開催は途切れてしまったので、最後の優勝者として記録に名を残し続けています。
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