この年の表彰台チャンスは……

【ミニチャンプス ルノーR.S.17 N.ヒュルケンベルグ 2017】
前年まで在籍したフォースインディアを離れてルノーへと移籍したヒュルケンベルグ。ついに念願のワークスチームのドライバーとして、リソース豊富なチームのエースに抜擢されました。

プライベーターチームを渡り歩いてきた彼にとって念願だったワークスチームのシートを獲得し、オフシーズンはSNSに喜びと共にファクトリー前での写真をアップしていたヒュルケンベルグ。
そんな期待とは裏腹に成績は前年までと変わらず、中団で頻繁にポイントを獲得した「良い中堅ドライバー」という評価を変えるには至りませんでした。いつものヒュルケンベルグでしたね……。

注目すべきはリザルトに表れていない表彰台獲得のチャンスで、この年は彼のキャリアで唯一複数回のチャンスがありました。最初はストロールが3位を獲ったアゼルバイジャンGPで、順調に上位を走行中しながらウォールにクラッシュ。2度目はシンガポールGPで3位走行中にピットミスで大幅後退となりました。
いずれも2強が崩れたレースで期待値が非常に高かっただけに、彼の運の無さが象徴されます。移籍しても、結局いつものヒュルケンベルグなんですよね……。

復帰2年目を迎え、ようやくワークスルノーとしての開発が始まった2017年。しかし結局これ以降2025年まで、この規定ではわずか1勝と数回の表彰台を獲得するだけに留まってしまいました。シャシーの問題なのかルノーPUの問題なのか、その問題が解明されないままルノーはPU製造から撤退してしまいます。

ワークス所属1年目ということで「次があるさ」と今後に期待したこの年のヒュルケンベルグ。しかし残念ながら翌年以降も目立ったチャンスはあまり生まれませんでした。
特にこの年のシンガポールGPは普段プレッシャーに負けてミスをする彼には珍しくチームの失敗による後退だったので、惜しいレースだったなと思います。まぁあのピットで順位を維持出来ていても3位以内で完走できたかはわかりませんが……。
コメント