ようやく手にした安住の地
【ミニチャンプス マクラーレンMCL34 C.サインツ】
実力が期待されながらフェルスタッペンと同時期にデビューしてしまったがために、キャリアがガタガタになりつつあったサインツ。長年トロロッソで修業しルノーへの貸し出しを経て、名門マクラーレンのエースドライバーという地位を手にしました。
2018年までのマクラーレンを見ると、この移籍には疑問符もありましたが蓋を開けてみればルノーを切られて大正解でした。ジェームス・キーとアンドレアス・ザイドルという優秀なスタッフを獲得したマクラーレンは右肩上がりに調子を取り戻し、トップ3には追い付かないものの中団争いからは抜けだした4位の地位を確保します。
そんなチームを率いたサインツは安定したポイントフィニッシュを繰り返し、終盤のブラジルGPではハミルトンのペナルティによって繰り上がり初の3位表彰台を獲得しました。公式セッションでポディウムに上がれなかったことは残念ですが、この表彰台が彼のキャリアの大きな転換期になることを期待しています。
信頼性のトラブルが多かったものの、ルノーPUを搭載していた割にマクラーレンは速さを見せます。カラーリングも昨年のオレンジ一辺倒からブルーが増えたことで、爽やかさと速そうな印象を持ちますね。ルノーとの契約が切れる2020年シーズンは過去の例からまともな部品を供給されないのではないかという懸念もありましたが、コロナ禍でレースが少なくなり来年からはメルセデスへのスイッチを発表するなど、このあたりから運も向いてきているように感じます。
フェルスタッペンとの昇格争いに敗れて以降はチャンスに恵まれず、彼自身のポテンシャルを示せないレースが続いていたのでマクラーレンへの移籍はとても嬉しかったです。そもそもフェルスタッペンとの争いには年齢という要素も加わっていましたし、実力では決して大差なかったと思います。今後マクラーレン・メルセデスのエースとして彼とのタイトル争いを期待したいですね。回り道が多かった分応援にも気合が入ります。最近はベッテルの後任としてフェラーリ移籍なんて噂もありますが、このチームでこれからも実直に頑張ってもらいたいです。
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