一応のタイトル争い

【ミニチャンプス メルセデスW05 N.ロズベルグ 2014】
2006年のデビューから苦節9年、ようやくタイトルを争えるマシンを手にしたロズベルグ。開幕戦を勝利してもオッズはもっぱらハミルトンでしたが、最終戦までタイトルの可能性を残す戦いぶりは見せました。

最終戦まで王座を争ったものの特に際立った戦いを見せたわけではなく、19戦中わずか5勝とこの年のメルセデスとしては少ない印象のロズベルグ。対して2位は10回と、マシンによって約束された順位まで淡々とレースしていたような感じは否めませんね。

2014年は前年までのベッテル圧勝劇を受け、最終戦ポイント2倍というトンデモルールが制定されていたので、これによって彼にも戴冠の可能性は大いにありました。結果的にはマシントラブルで無得点に終わりますが、もしこのルールでチャンピオンになっていたらその後のバッシングはひどいものだったと思うのでこの結末はよい落としどころだったと思います。

唯一「おっ、やるな」と思わせられたのはやはりバーレーンGPでしょう。各チームPUマシンに慣れて攻めた走りが見られ、随所でバトルが見られた2014年ベストのレースでした。ロズベルグもハミルトン相手に一歩も引かないバトルを繰り広げ、後の激戦を予感させましたね。このレースは悲惨な2014年で評価される数少ない良いレースでした。

そのバーレーンGPではハミルトンと熾烈に首位を争うも、あと一歩のツメの甘さが出たような抜かれ方でハミルトンに勝利を譲ります。レース後の控室では悔しさを露骨に表していましたが、この頃はまだ以降のような険悪な雰囲気はなかったですね。ハミルトンと戦った3年のうちの1年目、タイトル争いの体験コースをしているような一年に見えました。
王座を争ったハミルトンの通常モデル。速くなっても相変わらずただ顔写真を載せた免許証デザインが続きました。というかこれ元はシューマッハ・コレクションのデザインだったような……。
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