ピケ初の戴冠
【スパーク ブラバムBT49C N.ピケ 1981】
3度の王者ピケの最初のタイトルとなった1981年シーズン。前年に引き続きウイリアムズとの戦いになりますが、ロイテマンがチームオーダーを無視して内紛を起こしたことでピケに有利な戦いとなりました。
全15戦中、上位11戦の有効ポイント制で争われた1981年シーズン。7人のウィナーが誕生し、復調しつつあったフェラーリのヴィルヌーブやルノーに移籍したプロストが複数回の優勝を挙げるなど、F1の世代交代が進んだシーズンとなりますが、タイトル争いの行方は前年と変わらずウイリアムズとブラバムの2チームに絞られました。
ブラバムがピケにポイントを集中したのに対し、ウイリアムズは開幕戦のロイテマンのオーダー無視からチーム内紛によりポイントが分散。最終戦を1点差リードで迎え、ポールポジションからスタートしたロイテマンが優位の展開でしたが、チームからのサポートがなく8位無得点に終わり、このレースで5位入賞したピケに逆転でタイトルを譲ってしまいます。
79年に名デザイナー、ゴードン・マレーによって制作投入されたBT49は82年まで4年間使用されます。81年は開幕直後の連勝でタイトルの機運が高まると、ピケ専用に燃料タンクを改良した予選用シャシーを用意。チームを挙げての総力戦で挑んだことで、最終戦の逆転につながりました。
78年にエンサインからデビューしたピケ。わずか2年目で競合ブラバムに移籍しラウダの引退によってチームリーダーになると、瞬く間にタイトル争いに加わりデビューから4年目で初のタイトルを獲得しました。以降は長らくブラバムのエースを務め、その後も競争力のあるウイリアムズ、ロータスに移籍するなど、ブラジル人のトップドライバーとしてF1グリッドで活躍していきます。
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