待望の初優勝
【ミニチャンプス メルセデスW03 N.ロズベルグ 中国GP 2012】
王者ケケ・ロズベルグの息子として2006年に期待されてデビューしたニコの初優勝マシン。タイトル獲得後の電撃引退が記憶に新しいですが、初優勝から4年しか経っていない出来事でした。
2012年序盤の7人連続優勝のうちのひとりとなったロズベルグ。前年を早々に見切りをつけてこの年にリソース集中した成果があり、メルセデスは復帰後約50年振りとなる優勝を挙げました。
この年のメルセデスはタイヤの消耗が激しい弱点がありましたが、中国GPでの異常な涼しさが有利に働きました。他チームがタイヤの温めに苦しむ中、このマシンには丁度作動領域だった記憶があります。盤石のポールトゥウィンで、デビュー111戦目にして待望の初優勝を挙げました。
初優勝のチャンスは2010年の中国GPでもあったのですが、雨の中トップ走行中にブレーキミスしてオーバーランをしてしまいバトンに抜かれてしまいます。まだプレッシャーに弱い場面が目立ったロズベルグでしたが、この優勝以降はメルセデスと共に強さを身に着けていきました。後のハミルトンとの戦いでは、コース外での心理戦まで用いてチャンピオンを獲得。この戦い方に当時は批判があったものの、現在は最強ハミルトンを破った数少ない男として再び評価を上げています。
デビューから初優勝まで6年も掛かったのに対し、優勝後は4年でチャンピオンを獲得し引退を決めたロズベルグ。デビュー戦でファステストラップを記録して大物ルーキーとして早々のチャンピオンを期待されましたが、結果は大器晩成型のドライバーでしたね。
コメント