見せた成長曲線
【ミニチャンプス レッドブルRB6 S.ベッテル 2010】
2年連続タイトル争いに挑んだベッテル、しかし2年目の相手は名だたるチャンピオン達でした。様々なミスやトラブルに見舞われながらも、著しい成長で最後に勝利を手にしました。
最速マシンを手にしながら、経験の少なさやマシントラブルでタイトルを争った4人の中ではハミルトンと並んで最多となる4度の無得点を記録しました。オーストラリアGPやイタリアGP、韓国GPのマシントラブルはだけでなく、トルコGPの同士討ちやベルギーGPでの接触、ハンガリーGPでのSC間の間隔ミスなど自身のミスによる失点が目立ちますね。
シーズン中一度もポイントリーダーにならずにチャンピオンを獲ったことで大逆転の印象が強いですが、終盤戦で彼は最も勢いがあり逆転は時間の問題だったでしょう。アロンソを抜けなかったシンガポールGPと首位走行中にエンジンブローをした韓国GPを除いて3勝し、実質4分の1を5連勝で終えられるポテンシャルがありました。
中盤までウェバーのマシンという印象が強かったのですが、最後の最後でベッテルのマシンになったRB6。08年から続く背びれ時代の最終形かと思いきや、2017年に小ぶりな背びれが復活しました。イノベーターだけあって、レッドブルは背びれが大好きですよね。
随所に若さが見られたベッテルですが、最終盤は人が変わったかのように落ち着きを見せ、淡々と勝利を重ねチャンピオンに輝きました。マシンの安定があってこその余裕だったのかもしれませんが、不安定だったハミルトンと比べるとこの10年ですっかり立場が逆転してしまいましたねぇ……。
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