1/64 Sparky アルファロメオ C43 V.ボッタス

アルファロメオ2023

最後のアルファロメオ

【スパーク Sparky アルファロメオC43 V.ボッタス 2023】

先日のアルファタウリに続き、こちらもタイトルスポンサーとして最後のシーズンを迎えたアルファロメオ。1/43紹介時にその残念な最後については触れましたので、ここではボッタスとジョウの近況について語りたいと思います。

メルセデス退職の餞別に用意された2022年からのアルファロメオのシートで戦うボッタス。移籍初年度こそ中団争いのリーダーとして活躍しましたが、以降成績は下がる一方で最近はあまり存在感がありません。2024年になって急にタイヤ交換の不備が連発するなどチームの地力のなさが透けてみえてしまい、GPウィナーとしてトップチームで戦った彼には辛いでしょうね。チームを引き継ぐアウディのドライバー候補としてもあまり有力ではなさそうですが、古巣ウイリアムズなど次の行き先が見つかるとよいのですが……。

チームメイトのジョウは2022年にデビューして以降「これは」と思わせる光るレースがなかったのですが、3年間グリッドに生き残り続けたことで念願の母国、中国GPで初の中国人ドライバーとして参戦を果たすことができました。レース終了後の特別扱いも粋なサプライズでしたが、応える観客の歓声も素晴らしく彼の達成したマイルストーンはとてもとても偉大なものでしたね。あと予想外に中国からの別注モデルが多く発売されていて、昔はチームグッズを身に付けるファンも少なく観客の熱意が低いなんて言われた中国ですが今では熱心なF1ファンがかなり多く存在しているのではないでしょうか。

もっと大きく中国系スポンサーが増えるかと思ったこのチームですが、あまり漢字表記のロゴは増えませんね。古い話になりますが、個人的な中国系F1スポンサーといえば2007年のマクラーレンについていた「愛国者aigo」が未だに一番印象に残っています。ワークスチームとしての色は出ないし、中国系スポンサーもないし、ボッタスは自由なPRを連発するし、全く統一感のないチームでしたよね。こんな状態でもチーム運営が問題なく続くんだから、本当に今はF1バブルだなぁと思います。ワークスチームが増えてIT系大口スポンサーが増えてF1が大人気、地上波でもモータスポーツ特集が放送されますなんて、リーマンショックの直前みたいですよねぇ。

最近は毎戦のようにヘルメットデザインを変えてくるボッタス、この特徴的なブルーのヘルメットの印象は遥か昔のものになってしまったでしょうか。アメリカ開催のGPなんかはほとんどのドライバーがデザインを変えてくるので、予選までを見れずに決勝レースだけの観戦とかになると走っている映像では誰が誰だか瞬時に判断できずオンボードカメラの色に頼ってしまいますね。マクラーレンが走行中に表示の変わるサイネージの搭載を始めましたし、数十年後にはラップごとにヘルメットデザインも変わる仕様になっていたりするのでしょうか。「このドライバーはレースを通してデザインを変えません、クラシックですねー」なんて解説される時代が来たり?

ちなみに、このブログでは2023年の1/64モデルもSparkyとして記載していますが、この年から各チーム毎にパッケージデザインが変更となり、記載されるブランド名も1/43同様にSparkの表記に統一されていました。が、なぜかこのアルファロメオのみSparkyのブランド名表記に戻っています。とっても細かい大したことない話なのですが、統一ミスか既にリリースしたものをSparky表記にし忘れたのか、どちらなんでしょうね。

個人的に2022年以降のアルファロメオはワークスチームとしてどうしたいのかが明確でなかったため、一席をメルセデスからの転職先として、もう一席を中国系スポンサーの呼び水として使ってしまい、チームの色が明確になっていなかったなぁと感じます。ベテランと新人で悪いコンビではなかったと思うんですけどね。率直に言えばボッタスはベテランとしてまだ役割がありそうですが、ジョウはもうその役割を果たしたかなぁとも思います。22-23年のアルファロメオは本当によくわからないチームだったなぁ……。

何とも静かな最後を迎えたアルファロメオの最終マシン。撤退後には「F1は欧州の燃料エンジン規制にどう対応するつもりなのか」などと恨み節もありましたが、グリッドに残りたいならワークスチームらしくもっとしっかり投資しなさいよと言いたいですよね。

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