16戦15勝
【ミニチャンプス マクラーレンMP4/4 A.セナ 1988】
今なお伝説に残るマクラーレンの圧勝劇となった1988年シーズン。開催数は増えて年間勝利数の記録は破られても、この年の勝率は年間最高勝率として今なお残り続ける金字塔です。
全16戦中11戦の有効ポイント制で争われた1988年シーズン。プロストの7勝に対してセナが8勝を挙げたことで、デビューイヤーから頭角を現して虎視眈々と王座を狙い続けたセナが初めてのタイトルを獲得しました。一方で総得点数ではプロストがセナを10点以上上回り、この結果はよって長らく続いてきた有効ポイント制度に一石を投じることとなりました。
シーズンのほぼすべてを制したマクラーレンですが、唯一イタリアGPでは地元フェラーリに勝利を奪われています。エンツォ死去後初めてのモンツァでのレースで、プロストをエンジントラブルで失い、首位を走行するセナは周回遅れと接触という不運に見舞われ、フェラーリの感動的な1-2の引き立て役となってしまいました。
ゴードン・マレー作のMP4/4はその成績から歴代でも屈指の名車に数えられ、特にエンジンをホンダが担ったことで日本でも根強い人気がありますね。当時最強といわれたホンダパワーに加え、シーズン通してわずか3度のリタイアという高い信頼性によって常にどちらかのドライバーが勝利を掴む常勝体制が築かれました。最強ホンダターボエンジンの最後のタイトル獲得マシンです。
ピケに続くブラジル人チャンピオンとして初めてのタイトルを獲得したセナ。加入初年度ながら実力者同士の組み合わせは軋轢を生み、接触こそなかったもののドライバー間の緊張は高まるばかりでした。
タイトル決定戦となった鈴鹿では、PPスタートのセナは大きく出遅れてしまうものの驚異的な追い上げで見事にリカバリー。小雨の天気にも助けられ、見事に優勝してタイトルを獲得しました。プロストとのバトルはクリーンなもので後味の良い決着だったのですが、以降2年にわたり泥沼の肉弾戦へと向かっていきます。
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