主役に躍り出た一人
【ミニチャンプス フォースインディアVJM09 S.ペレス 2016】
モナコGP、ヨーロッパGPとシーズン2度の表彰台を獲得し、ストーブリーグでも多くの話題を振りまいたペレス。活躍・話題性ともに2016年で最も注目されたドライバーの一人でしょう。
2014年にフォースインディアに移籍してから毎年表彰台を獲得しているペレス。最初はメルセデスPUの恩恵が大きかったと思いますが、他チームとの差が縮まる中で3年連続のポディウムは見事な活躍ですよね。マシンを着実に進化させてきたチームの素晴しい仕事もありますが、彼の勝負強いドライビングもこの結果に大きく影響したことでしょう。中団の表彰台請負人と呼べるような力強いレースと結果が続いていましたね。
モナコGPはハミルトンとリカルドの熾烈な首位争いする一方でロズベルグが路面に苦しみ、気がつけば3位に浮上していたという印象でしたが、ヨーロッパGPではフリー走行でのミスでグリッド降格が確定した中で、見事な予選2番手と決勝の追い上げで表彰台に戻ってきました。自身のミスすらもリカバリーしてチームにポディウムを持ち帰る姿は、さながらトップドライバーそのものでした。彼のレースの中でもお気に入りの一つです。
マシンからは14年以降年々インド色が薄れていきましたが、この年は頻繁に上位に顔を出すこともあって、シルバーベースに引かれたオレンジとグリーンのインドらしいアクセントラインがかっこよく見えます。しかし、2015~2016シーズンは暗いカラーリングが多いですねぇ…。
この年の活躍で上位チームへの移籍も噂に挙がりましたが結果は残留で、2021年シーズンにレッドブルへ移籍するまであと数年間は中団をフィールドに戦いを続けていきます。しかし結果論ですが、この後はオコンとの内紛やストロール家を巻き込んだ金銭トラブルに巻き込まれてしまいレースに集中できる環境ではなかった気もしますね。2020年についに初優勝を挙げることができましたが、そのための準備はこの年に既に出来上がっていたのではないかなと思います。
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