新星台頭

【ミニチャンプス レッドブルRB10 D.リカルド カナダGP優勝 2014】
リカルドの初優勝マシン。本人が語った「昇格直後は舐められていると感じていたが、この優勝で存在感を示せた」の言葉通りで、この勝利を皮切りにトップドライバーへの階段を登っていくことになります。

2014年は序盤から精彩を欠くベッテルに対し、トロロッソから昇格を果たしたリカルドが存在感を見せる展開が多かったレッドブル。バーレーンGPではリカルドに先を譲るようベッテルに対してチームオーダーが出るなど、チーム内の流れは完全に彼にありましたよね。

そんな彼がメルセデスのトラブルで降ってきたチャンスを掴んだのも納得できます。開幕戦オーストラリアGPでは母国での初表彰台を失格処分で失いましたが、このカナダGPの初優勝でチームの主導権は完全にベッテルからリカルドへと傾きました。
個人的にはこのレースで、リカルドがロズベルグを抜いた時の川井さんの興奮した実況「リカルド初優勝だ!」が印象に残っています。

そんなリカルドの活躍で「メルセデスに次ぐ2番手チーム」という評判を確立したものの、PU時代は以降タイトル争いまで数枚の厚い壁を感じさせたレッドブル。
この年を境に空力時代からPUパワー時代へと変化したF1で「シャシーだけならうちが一番」と豪語し続ける彼らはさながら時代に取り残されつつあるように見えましたよね。

絶対王者のトラブルで舞い込んできたラッキーな優勝だったとはいえ、この初優勝で彼の勢いに箔がつきました。その後はハンガリーGPとベルギーGPで着実にメルセデスのおこぼれを拾って勝ち星を増やし、トップドライバーの仲間入りを果たしています。
ボッタスと共に2014年のブレイク組ですが、芽が出るのがまだ少し早かったか時代はハミルトンの支配下でした。直後には後輩の突き上げもあってタイトルへのチャレンジが年々難しくなっていったリカルド。この時の勢いからは想像もつかない、苦しいキャリアが待っていましたね。
当時ミニカーはお金が無く少しでも安いこのスパークの開幕戦仕様で我慢しようと思っていたのですが、あまりにも出来が悪く結局ミニチャンプスに戻ってきました。確かこの初優勝仕様は2年くらい待たされた気がしますが、塗装の質が段違いでとても満足した記憶があります。
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