ロータスルノー R31 B.セナ

ロータス2011

世界中が待ち望んだ一人

【ミニチャンプス ロータスルノー R31 B.セナ 2011】

シーズン中に解雇されたハイドフェルドの代役で登場したブルーノ・セナ。JPSカラーのロータスにセナという往年の名コンビで、バイザー越しの見た目もそっくりでした。 

ブルーノ・セナのデビューは「セナ」の名前がF1に戻ってくるということで商業的にこの上ない好機だったのですが、そのデビューはF1レベルにすらない2010年のHRTからでした。

これだけのネームバリューがありながら中堅チームのシートを得られなかったのはなんとも不思議な事です。GP2でもシリーズ2位を獲得していて、決して遅いドライバーだったわけではないと思うんですけどね。

結局F1では2年半の参戦に留まり、最高位は2012年の7位が一回というしがない結果でキャリアを終えました。ロータスとウイリアムズという当時の中堅チームのシートを手にしたものの、目立った成績は残せませんでしたね。

両チームともかつて「アイルトン・セナが乗ったマシン」のカラーリングを再現していたためブルーノの採用はスポンサー目的が露骨で、規模は中堅といえど資金的には厳しかったので飛躍は難しかったのでしょうか。

そうしてあまりに露骨なスポンサー獲得目的だったとしても、やはりこのカラーリングに乗った彼のヘルメットは近代マシンに乗るセナを彷彿とさせました。実際バイザー越しの目線はそっくりでしたよね。

しかし上述の通り印象に残るレースはなく、あまり「ブルーノ・セナのレース」というものが記憶に残っていません。シーズンを通して甥っ子がデモランをしていたような印象ですね。

所縁あるロータスとウイリアムズは彼の持ち込み資金だけではやっていけないほど金欠で、マクラーレンはWチャンピオン体制で彼の付け入る隙はありませんでした。結果これだけアイコニックな存在で世界中のファンが望んだ名前の復活ながら、フルシーズンで3年も走れなかったのは何とも悲しいことですね。

彼以降の大物2世は自分でF1での居場所を作れるよう、育成チームからの丁寧なバックアップと共にデビューしている印象です。「ただ有名な名前をF1に連れてくればいいわけではない」という彼の失敗は後世に生きていると思いたいですね。

とても嬉しいことに、WECで富士に来ていた時にミニカーにサインを貰うことができました。F1レースでの記録が薄いとはいえ、鈴鹿で現地観戦したドライバーからサインを貰うことができたのはとても嬉しいです。更にセナからサインを貰ったなんて、一生ものの経験ですからね。宝物の一つです。

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