フォースインディア VJM04 P.ディレスタ

フォースインディア2011

元祖メルセデスF1の秘蔵っ子

【ミニチャンプス  フォースインディアVJM04  P.ディレスタ 2011】

F3でベッテルを破り、「最年少王者よりも速い」という触れ込みで期待されたディレスタ。育成するメルセデスの支援を受けてフォースインディアから参戦し、将来的にはシューマッハの後任も見えていた好待遇のデビューでした。 

DTMチャンピオンを経てこの年からデビューしたディレスタ。キャリアは迂回が多かったものの実力は折り紙付きで、ザウバー・小林可夢偉のライバルとして頻繁にポイント争いを繰り広げます。

ただデビュー直後は打倒ベッテルの本命との評判まであったものの、落ち着いてみればそこまで突出した成績ではなくその前評判に見合う華々しいデビューとまではいきませんでしたね。

ディレスタの走りは本当に記憶に残りません。結果を見るとそこそこポイントを取っているんですが、とにかく地味な印象です。

本人もキャラクターを含めた明るさが必要だと自覚した2013年は取り組み方を変えたのか、チームが好調だった前半戦バーレーンGPでは表彰台目前まで行きました。結果的にはこれがキャリアベストレースとなっています。

マシン「VJM04」はメルセデス式の分割インダクションポッドを採用し大きな特徴となりましたが、全く流行りませんでしたね。

当時リアエンドはマクラーレンと共通デザインが採用されるなど、強豪チームのパーツを採用してマシンはBチーム化しつつもチームの独立は維持したいという意思が見えていた時期だったかと思います。

残念ながらヒュルケンベルグと並び、2010年代で最も前評判負けしたドライバーの一人となってしまったディレスタ。そこそこ安定してポイントを取るだけでは生き残れませんでした。本家メルセデスはハミルトンの獲得に成功し、昇格叶わずDTMに里帰りしています。

以降はリポーターとして、レース後連戦連勝するメルセデスにリポートする姿がすっかりお馴染みのディレスタ。世が世なら彼がインタビューを受ける側だったのかもしれません。そう思うと結構心を押し殺してあの仕事に従事していたのかな、なんて思ってしまいます。

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