ハース VF-24 N.ヒュルケンベルグ

ハース2024

この人知らないですね

【ミニチャンプス ハースVF-24 N.ヒュルケンベルグ 2024】

2024年シーズン、中団の雄として名を馳せたヒュルケンベルグ。13回の入賞でランキング11位という、コンストラクターズ7位のチームにあるまじき好成績を残しました。これがあの2010年代期待外れ第1位の男と同一人物なのでしょうか……。

シーズン前半は角田くんのやっかいなライバルとして存在感を示したヒュルケンベルグ。11位完走も多く中団勢では一番ポイント期待値の高いドライバーで、実際24年シーズンで彼より多く入賞しているドライバーは4強以外でアロンソしかいませんでした。最高位は6位でオーストリアGP・イギリスGPの連戦で達成しており、この大量得点で6位以下のコンスト争いは大勢が決した感がありましたよね。

ベッテルに次ぐ「もう一人のシューマッハの後継者」という触れ込みで2010年にデビューしたヒュルケンベルグ。前評判からすれば間違いなくこの年代で最も期待外れだったドライバーなのですが、堅実な腕を活かして中堅チームを渡り歩き、経験が何より重要視される近年のトレンドに乗ってアロンソ・ハミルトンというレジェンドたちに並んで評価されるようになりました。アウディへの移籍にも成功し、高齢ながら2026年までの契約を手にしています。シンプルにすごい。

ハースはエンジニア出身の小松さんが代表になったことでオペレーションの改善が急速に進んだのか、前年わずか12ポイントに終わったコンスト最下位のチームがこの年は5倍近い得点を獲得しました。中小チームなので1年でマシン設計が劇的に改善されることはないはずで、「手にしているものを正しく使う」ことで結果を残しているのはこういう規模のチームならではという感じで応援したくなりますよね。実は去年の時点でレースペースは残念でしたが予選は速かったので、進歩の片鱗はあったのかも。

ミニチャンプスのカーボン表現は今年も素晴らしいです。ボディワークはカーボン柄を感じさせるザラザラ感があり、ただカーボン柄のデカールを貼って終わらせる単調な表現になっていないのがとても良いですね。ここ数年のミニチャンプスは値上がりがすごいですが満足感もちゃんと向上しています。価格見合いかはまた別問題ですが……。

「こんなヒュルケンベルグは知らない。きっと休養期間に別人と入れ替わったのだろう」とすら思えるほど安定感抜群だった2024年シーズンですが、最終戦アブダビGPでは予選で4位を記録し絶好の表彰台チャンスを獲得するもピット出口での追い抜きというしょーもない理由で降格に。「あぁ、これは知ってるあのヒュルケンベルグだ……」という妙な納得感と共にシーズンを終えました。彼の表彰台チャレンジは続く……。

今年でデビューから15年、表彰台もなくポールもデビューイヤーの1回のみなのですが、これだけ長い間生き延びるとは当時想像すらできませんでした。なんか、この時組んでたバリチェロに立ち位置似てきましたね。

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