2021 オランダGP 感想

GP感想

フェルスタッペンのためのグランプリ

雨で3周のみに終わったスパから一転、快晴で迎えたオランダGP。真の後半戦の開幕となったこのレースですが、全ての観客の期待に応えてフェルスタッペンが36年振りのオランダGPウィナーとなりました。抜けないサーキットとはいえ、2台のメルセデスの揺動に屈することのない完璧なレースでした。ハミルトンと共にチャンピオンを争う2人が母国を制した素晴らしいシーズンになりましたね!

久しぶりに単調なレースとなりましたが、首位争いはメルセデスの作戦によって緊迫したものとなりました。しかし敗戦濃厚となった最終スティント終盤、ハミルトンのファステストを確実にするためにボッタスがタイヤを変えてアタックさせてもらえない、という非情な作戦も飛び出しました。常に奥の手を持っていたメルセデスですが、チームメイトをここまで犠牲にできるとは恐ろしい……。うっかりボッタスがタイムを更新してしまいましたが、もう彼の離脱は決定事項なんでしょうね。再就職先まで斡旋してもらう典型的な早期退職プログラムなようですが、これからのボッタスは一体何をモチベーションに戦えるんでしょうか……。

相変わらず収まることのないベッテルのスピン。レース中の頻度では、正直ルーキー3人と同レベルだと思います。この事態に嫌気がさしたのか、夏休み中にオーナーのストロールが彼を更迭してアロンソを採用できないか画策したという噂まで流れてきました。何としても息子をチャンピオンにさせたい野心的なオーナーと今のベッテルはうまくいってるんでしょうかね。大々的に始まったアストンマーティンF1ですが、今の体制はすぐに終わってしまう気がします。

予選も決勝も不運に泣いた角田くん。アルボンの再雇用の噂が強まるだけに、来年はそんなに安泰ではないのかもしれないですね。12年の可夢偉のように、溜まりに溜まった不運がどこかで爆発して素晴らしいリザルトを残してくれるレースがあるのではないかと信じているのですが、時間が刻々と迫っていることもまた事実。最近存在感がないので、とても心配しています。

しかしレッドブル陣営、ペレスはトップ争いには不十分、ガスリーは好調もレッドブルではだめ、角田くんも今一歩と、フェルスタッペンのタイトル争いをサポートできる人が今一人もいません。ファミリーといいつつマックス一人で養っているような状態です。相手は人ひとりを何とも思わず犠牲にしてくるのですから、早々に立て直しが必要ですね。

次戦はフェラーリのお膝元モンツァでのイタリアGP。第2回目のスプリントが開催されるのでとっても楽しみですね!!!

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