フェラーリ SF71H K.ライコネン アメリカGP

フェラーリ2018

113戦ぶりの優勝

【ルックスマート フェラーリSH71H K.ライコネン アメリカGP 2018】

2013年以来の優勝を果たしたライコネンのフェラーリでの最後の一台。エース・ベッテルの不調で瞬く間にタイトルが遠のいていく重苦しいチーム事情の中、我関せずといったライコネンらしい突然の優勝でした。

2018年のライコネンはコンスタントに表彰台を獲得していたものの前半戦の好調なベッテルに太刀打ちできなくなりつつあり、瞬く間に頭角を現したフェラーリ育成のルクレールとの交代説が持ち上がるほどでした。そして二転三転した報道の末、大量のファンに残留を望まれながらもイタリアGPの直後に放出が発表されてしまいます。それでも放出直後にザウバーと翌年の契約を交わし、シーズン後半戦をフェラーリで悠々過ごすこととなりました。

本来ならばタイトル争いのサポートを求められるところですが、終盤のベッテルはメルセデスに立ち向かうことが困難になりつつあり、アメリカGPでは痛恨のミスで最後尾に転落。順位を譲る必要がなくなったこのレースでライコネンは2番手スタートから抜群のスタートで首位を奪取し、ハミルトンを抑え切ってファン待望の優勝を挙げます。自身2013年以来、フェラーリドライバーとしては2009年以来となる、見事な復活劇でした。

2018年の日本GPから始まったフィリップモリス社とのミッション・ウィノウ(MW)キャンペーン。合法的にマルボロを連想させようと画策したバーコードまがいのロゴですが、やはりそんなうまい話はなく多くの国では掲載が禁止されています。そんな数少ないレースで優勝を果たしたこの一台は貴重なマシンで、ミッション・ウィン・ナウのスローガンも虚しくこれ以降MWを掲載して優勝したマシンはまだありません。

39歳という高齢で優勝を果たしたライコネン。フェラーリ残留を望まれながら叶わなかったファンにとって、何よりのサービスとなりました。サングラスをかけて登壇した表彰台での姿はとてもクールでしたよね。ドライバーズチャンピオンシップでもしっかり3位を獲得し、FIAの表彰式にも登場。泥酔してベッテルに絡む姿もまたファンを楽しませました。07年にタイトルを獲得して以降フェラーリでの日々はあまり待遇の良くないものでしたが、本人はそれなりの満足感をもってチームを離れることが出来たのかなと思います。

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