アルピーヌ A521 E.オコン ハンガリーGP

アルピーヌ・ルノー2021

突然の初優勝

【ミニチャンプス アルピーヌA521 E.オコン ハンガリーGP 2021】

大混乱となったハンガリーGPで初優勝を挙げたオコン。2016年の堅実なデビューで好感が高かったのですが、その後見た目とは裏腹にかなり好戦的な面が明らかになって印象が様変わりしました。

デビューから5年、大荒れの2020年サクヒールGPに続く自身2度目の表彰台はこれまた混乱したハンガリーGPでの初優勝となりました。この人は荒れたレースで上位に来る運を持っていますよね。相手は結果的に燃料不足で失格となったものの、そこそこの競争力と圧倒的な経験を持つアストンマーティン・ベッテルを抑えての勝利は見事なものでした。

この勝利に最も貢献したのがチームメイトのアロンソで、彼が7周に渡ってハミルトンを抑え続けていなければベッテルもろとも抜かれていた可能性もあります。そんなわけでオコンは彼に頭が上がらないと思うのですが、翌2022年はそのチームメイト間でぶつけ合う激しいバトルを繰り広げました。23年にチームを別れてからも接触した際はお互いにメディアを通して罵り合う事態に。2年組んだのにこの二人は仲悪いですよねぇ……。

2021年のアルピーヌはルノーからリブランディングを果たし、カラーリングが刷新されました。デザインがとてもかっこいいマシンですよね。成績もリカルド時代の19-20年より向上し望外の優勝まで手に入れます。ここから徐々にトップフィールドに定着するかと思いきや、チームは混乱を極め再び低迷。スタッフの流出も多くここの組織は全く安定の兆しを見せません。まぁ、現状エースにこの人を据えてるくらいですからね……。

同一マシンに乗るチームメイトこそF1で最初に倒すべき敵、という考えは良くわかるのですが、移籍前のフォースインディアしかり、このアルピーヌしかり、中堅チームが一丸となって上を目指していこうとする中でタイヤを潰したりパーツを壊しながら同僚と戦うことが良いこととは思えません。2018年にブラジルGPで周回遅れでありながらフェルスタッペンと接触した際にも思ったのですが、この人は自分の立ち位置で求められる走りをあまりしないですよねぇ。

チームと同郷の新進気鋭のフランス人にかつて蜜月を共にした大ベテランというコンビは新たなチーム名で船出を切ったアルピーヌにとってはこの上ないラインナップだったと思うのですが、オコンの好戦的な走りでわずか2年で瓦解してしまいました。個人的にはオコンに徹底的に規律を求められるほど抜本的な改革を果たせる強権的な体制にならないとこのチームが浮上することはないんじゃないかなぁと思いますね。なぜチームで同じフランス人のガスリーより優遇されているのかよくわからないです……。

堅実なデビューで話題を攫ったのは2016年。連続完走を続けて安定感が評価されフォースインディアのシートを射止めますが、この時はまだ爪を隠していたんでしょうか。

フォースインディアでペレスに敵意剥き出しに走っていた2017年。個人的にこの年のペレスの大人な対応で彼の評価が上がりました。オコンも速さは見せていたんですが制御不能って感じでしたよね。

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