最強最速
【スパーク メルセデスW12 L.ハミルトン ブラジルGP 2021】
激闘の2021年シーズン、王座を賭けてとても激しいバトルが何度も繰り広げられましたが、一台のマシンがこれほど支配的な速さを見せたレースは他になかったでしょう。スプリントを駆使した、王者ハミルトンの見事な追い上げです。
フェルスタッペンに大量リードを築かれて迎えた終盤戦、もう後がないハミルトンでしたが何と予選はDRS開口部のサイズが規定違反として失格、最後尾スタートとなります。これで大勢は決したかと思いきや、ここからハミルトンの真価を目の当たりにすることになりました。
スプリントレースを最後尾からスタートしたハミルトンは怒涛の追い上げで瞬く間に上位に浮上、最終的には5位でチェッカーを受けました。更にここからギアボックス交換ペナルティで決勝グリッドは10番手に沈んだものの、決勝レースでも追い上げるペースは止まらずレース開始早々にフェルスタッペンを射程に捉えます。
トト・ウォルフ曰く”スパイシー”な新型PUは爆発的なスピードを見せ、難なくフェルスタッペンを攻略するとそのまま優勝を果たしました。いくつものグリッド降格を翻したばかりか、メルセデスはシーズンの終盤戦で最速のマシンへと仕上げてきましたね。
スパークのミニカーはレース後にブラジル国旗を掲げる姿を見事に再現しています。スパークのボックスでは気づかなかったものの、これはミニチャンプスのケースにそのまま移植するとカバーが微妙に閉じません。同じデザインでミニチャンプスもリリースするのであれば、脱着式かハイボックスになるのではないでしょうか?
この年のルイスには100PPと100勝という偉大な記録が生まれていますが、それに加えてもいいくらいこのブラジルGPでの勝利は圧巻でした。今でこそタイヤマネジメントのプロという印象ですが、デビュー直後のブリヂストンタイヤ時代はマシンをスライドさせながら限界までプッシュし続けるスタイルでしたよね。そんな往年の彼の姿が脳裏を過る、真価が発揮されたレースだったと思います。
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