何度でも

【スパーク トヨタGR010 J-M.ロペス/小林可夢偉/N.デフリース 2024】
相次ぐトラブルに泣いた7号車の2024年のルマン挑戦。しかしその都度壁を乗り越え2位まで戻ってきた力強さには心を打たれました。近年のルマンでは一番好きなレースかも。

ルマン開催直前、長年共に戦ってきたチームメイトのコンウェイがトレーニング中に骨折し、ドライバー変更を余儀なくされた7号車。なんとか去年までコンビを組んでいたロペスを呼び戻せたものの、予選では可夢偉選手がスピンで赤旗を招いたペナルティとして全タイム抹消となり、最後尾からのスタートとなりました。決勝前にこれほどトラブルが多かった年も珍しいですね……。

大雨で4時間も中断された2024年のルマン。セーフティーカーで差が縮まったハイパーカー勢のバトルが多く見ごたえがありました。7号車はSCとピットタイミングを駆使して上位争いに復帰するのですが、今度は2度もパンクが襲います。少し順位を上げて期待した直後にトラブルという、何度も心を折られたレースでした……。

マシンカラーを刷新し、ブラックベースとなった「GR010」。見栄えは新しくなったものの、続々と登場するワークスチームの斬新な新車を見るとオーソドックスというか、少し古臭く見えてしまうかも。2025年時点でデビュー5年目を迎え先代「TS050」と同じ年数を戦いましたが、後継機は登場するのでしょうか。

優勝争いの期待はもっぱら8号車でしたが、その彼らがポルシェに追突され後退するとトヨタの希望は7号車に託されました。結果的にはピット回数1回分の差でフェラーリに敗れてしまいましたが、レース前からのトラブルを思うと2位まで力強く戻ってきたその姿に感動しかありません。これができるんだからトラブルさえなければ……と思ってしまいますが、そうもいかないのがルマンなんですよねぇ……。
私が熱烈応援を続ける可夢偉選手の新たなチームメイトは「あの」デフリースとあって結構心配しましたが、蓋を開けてみればかなり戦えていましたね。彼の不振はアルファタウリも悪かった説に一票。
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