待望の初優勝

【ルックスマート フェラーリF1-75 C.サインツ イギリスGP 2022】
2015年にフェルスタッペンと同期デビューを果たしながらその彼に遅れること5年、ついにサインツが初優勝を果たしました。タイトル争い真っただ中でチームの意思がはっきりしない中での勝利でしたが、今思えばこの時勝ったことは大正解でしたね。

2022年の開幕戦を1-2フィニッシュで飾り、サインツがキャリアで初めて勝てるマシンを手にしたこの年。勝利はもちろんワールドチャンピオンすら視野に入る絶好調のマシンでしたが、そのプレッシャーに負けたのか第3戦オーストラリアGPでは単独スピンからリタイアしてしまいます。
これによって、序盤早々にチーム内のチャンピオンシップ序列が明確になってしまいましたね。

フェルスタッペンが復調しそのリードを徐々に広げていく中、フェラーリはルクレールにポイントを集中させるかサインツに勝利を経験させ自信をつけるか決断を迫られるシーズンとなりました。
このイギリスGPではマックスのトラブルでフェラーリ優勝の絶好のチャンスでしたが、チーム2台の戦略がはっきりしないままハミルトンの追い上げをうけ、結果セーフティーカーの巡り合わせでサインツに勝利が巡ってきます。結局フェラーリはシーズンを通して明確な戦略を与えることができなかったですねぇ……。

このブログでは既に再三褒めちぎっていますが、この「F1-75」は近年のフェラーリの中ではルックス・成績ともに素晴らしいマシンだったのでサインツもしっかり勝利を挙げてその記録に名を残せたことはとてもよかったです。
一方がチャンピオン争いを経験したのにもう一方が未勝利ではそりゃぁタイトルを取れないよと言われてしまいますからね。両ドライバーがしっかり勝利を挙げたことで「全責任はチームオペレーションにあった」と言い切ることができます。

同期フェルスタッペンが若い次世代ドライバーの筆頭なだけにサインツもまだまだ若い印象がありましたが、気が付けば参戦150戦目での初優勝という歴代でも遅い優勝となりました。
ただこの勝利で彼の成績が劇的に改善したかと言えばそうでもなく、以降の表彰台はわずか3回と微妙なものでした。それでもフェラーリドライバーとして優勝経験者の肩書はメンタルに好影響だったはずで、在籍終盤には力強い勝利を連発していきます。
個人的にこのイギリスGPのフェラーリに対して結構好意的な見方があって、戦略立てるのがどれだけ下手でもライバル不在のあの状況ではとにかくルクレールに都合のよい作戦を取ればよいというシンプルな状況でした。それでもサインツの意見に耳を傾け、初優勝を考慮してくれたフェラーリは温かいチームだったなと思います。まぁ、その優しさでタイトルを取れていないのですが……。















































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