フェラーリ F310/2 E.アーバイン

フェラーリ1996

名門の洗礼

【ミニチャンプス F310/2 E.アーバイン 1996】

日本でキャリアを積み、中堅ジョーダンでの実績が認められフェラーリ入りを果たしたアーバイン。最初こそ好調だったものの、瞬く間に名門の重圧が彼を襲います。

全日本F3000で腕を磨き、ジョーダンからF1デビューしたアーバイン。中団マシンながら3位表彰台を獲得したことで評価が高まり、シューマッハ新体制での跳馬入りのチャンスを得ます。

開幕戦オーストラリアGPではいきなりエースを上回る3位表彰台を獲得し、幸先の良いフェラーリデビューを飾ったのですが、悲しくもこれがシーズンのベストリザルトとなってしまいました。

序盤こそシューマッハに食らいついたもののマシントラブルが連発し、後半戦は8連続リタイアという不運に襲われてしまいます。

この間シューマッハは奇跡と評される3勝を挙げており、最終的に6倍近い得点差を付けられ大敗。初年度にしてチーム内の序列は明確になってしまい、以後の彼のキャリアを決定づけています。

マシントラブルに加えてペース不足にも悩まされた「F310」。開幕時にはローノーズを採用した独自路線を貫きましたが、後半仕様のこの「F310/2」では大胆にハイノーズに転換します。

当時の開発の迷走ぶりが伺えますが、この間に図らずもその多くのトラブル洗い出しを担うことになったアーバインの待遇はあまりに可哀そうですよね……。

華々しいフェラーリ移籍の裏で、苦しい船出となった跳馬初年度のアーバイン。後の1999年にはシューマッハの負傷欠場で思わぬチャンスが巡ってきますが、基本は絶対のセカンド待遇でした。

掴めば自分のチャンスを失う変わりにステータスは手に入る、本当にフェラーリへの移籍は蜘蛛の糸のようなチャンスで、新たに誰かが移籍する度に正解なのかと考えさせられます……。

きっと正解はある程度キャリアを積んで終の棲家に跳馬入りすることなのだとわかっていても、まだキャリアがある若いうちにフェラーリドライバーになってみたいですよねぇ……。