ウイリアムズ FW29 N.ロズベルグ

ウイリアムズ2007

キャラクターを決定付けた年

【ミニチャンプス ウイリアムズFW29 N.ロズベルグ 2007】

前年の低迷を受けエンジンをコスワースからトヨタに切り替え信頼性が向上、中堅チームとして戦えるようになったウイリアムズ。2年目のロズベルグは及第点の活躍を見せました。

全17戦中7度の入賞でポイント獲得率4割、最高位4位を一度記録するもののあとはすべて6-7位という成績だったロズベルグ。ミスによるリタイアは大雨のヨーロッパGPのスピンのみで、あとは堅実に数ポイントを稼いでいたおりこうさんな2年目ドライバーという印象でした。

チームメイトのブルツを入賞回数・総得点で上回っていたので若手ドライバーとしては「良」がつく成績だったと思うのですが、そのブルツが荒れたカナダGPで3位表彰台を獲得しているだけにインパクトで見劣りしてしまいます。後年になって思えば、これ以降悪目立ちするミスもなく、かといってこれぞというレースもなく、彼の地味なキャラクターが決定づけられた年だったような気がしますね。

BMWを失いコスワースでは戦えないと判断したウイリアムズはこの年から2009年までトヨタと提携し、サードドライバーに中嶋一貴を採用しました。カラーリングもかっこよくスポンサー陣も豪華で、2000年代のウイリアムズのマシンの中では一番のお気に入りです。ウイリアムズのチームカラーは白だったと思いますが、濃紺・青のイメージが強いなぁ。

2006年の冴えないデビューは全てマシンのせいだと思っていましたが、それなりのマシンを手にしても「それなりの」結果しか出ないことが示唆されていた2007年のロズベルグ。質実剛健で変なミスをしない若手ドライバーとして貴重な存在だったものの、ハミルトン・ベッテルというこの年の大型新人たちの前に2年目早々にして陰に隠れてしまうのでした……。

この2007年の成績から「この人の将来はこれです」と2015年のリザルトを見せられるとすごく納得してしまう、そんな言葉にできない共通点を感じます。故に2016年に壁を越えたことがすごいのですが。

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