キャリアの転換期
【ミニチャンプス レッドブルRB14 D.リカルド モナコGP 2018】
2016年、優勝目前までいきながらタイヤ交換に失敗し勝利を逃したリカルドがモナコGPでのリベンジを達成。しかし華々しい結果とは裏腹に、相次ぐマシントラブルとチーム環境の変化でレッドブルファミリーからの離脱を決意することになります。
2018年のリカルドの活躍は前半に集中し、怒涛の追い上げで優勝をさらった中国GPと伝統のモナコGPでの初優勝は評価が高いですね。特にモナコGPではコース特性が手助けになったとはいえ、PUトラブルで出力を失う中でベッテルを抑えての勝利となりました。
個人的な思い出としてはこのレース週末は出張でフィリピンにいて、運よくホテルがFOX Sportsを中継してくれていたので見ることができた思い出のレースです。見逃さずによかったー。
好調のシーズンになるかと思われたこの年ですが、以降の15レースではPUトラブルにより6度ものリタイア。完走したレースで一度も表彰台に届かないまま、夏休み中に突如ルノーへの電撃移籍を発表して長く過ごしたレッドブルファミリーを離れることになりました。可能性はあったものの結局は留まるだろうと思っていたので、まさに衝撃の移籍発表だった記憶があります。
RB14に走らないイメージが付くのはリカルドのせいでしょうね。レースのリタイア以外でも、フリー走行、予選でのトラブルも多く順当に予選→決勝を終えることができたレースはほぼ記憶にありません。ベッテル、ボッタス、そしてリカルドと、トップ3チームは明暗が分かれるどころか驚くほどの不運が続く奇妙なシーズンとなってしまいました。実質上位3チームの半数のシートを空けることになった、後からすればF1史に残る大きな転換期となったシーズンといえますね。
自身は先の見えないマシントラブル地獄に嵌る中、チームは後輩のフェルスタッペンへの肩入れを強め、さらに翌シーズンは当時全く結果の出ていなかったホンダPUへのスイッチが決まるなど、リカルドが残留するのにはあまりに多くの不安の種がチームにはありました。どれが決定打と言えずともチームを離れる理由は山積みだっただけに、周到に離脱理由を聞くメディアにはあまり聞いてやるなよ…と思ったほどです。
リカルドはこのモナコGPを最後の表彰台にルノーへ移籍し長らく不遇の時代を過ごすことになりましたが、ルノーでの表彰台カムバックに加えてマクラーレン移籍での復活優勝と、一回り強くなった彼がまたフロントランナーに戻る姿は楽しみですね。
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