驚異の全戦表彰台
【マテル フェラーリF2002 M.シューマッハ 2002】
ハッキネンのF1休養とマクラーレンの不振によって敵なしとなった2002年のシューマッハ。現在まで唯一となるシーズン全戦表彰台という圧勝劇で、3連覇を決めました。
全17戦で争われた2002年シーズン。マクラーレンの不振によってウイリアムズが躍進しますがフェラーリ勢を驚かすには至らず、シューマッハはウイリアムズに1-2を許したマレーシアGP以外はすべて1位か2位で完走。第11戦フランスGPにて残り6戦を残して早々に王座を決めました。
オーストリアGPではレースの最終盤までバリチェロがリードしていましたが、シューマッハの王座を確たるものにするためチームは順位入れ替えを指示します。あまりに露骨な優勝者の変更は大きなブーイングを呼び、翌年以降からはチームオーダーが禁止される事態となりました。しかしライバル不在と言える状況ながら、決してタイトルに向けて手を緩めない様はいかに当時のフェラーリが強力な組織であったかが伺えます。
数あるフェラーリF1の名車の中でも絶対に外せないラインナップとして近代マシンから仲間入りしたのがF2002です。シーズン第3戦から導入されるとその後14勝を挙げ、当時の最多勝記録を更新する金字塔を打ち立てました。1年間の開発期間があってもライバルは追いつくには至らず、翌2003年前半戦でもBスペックが使用され1勝を挙げるなど息の長いマシンとなっています。
敵なしでシーズンを完勝した2002年のシューマッハ。もはや彼個人の勝利というよりは、強力な首脳陣を含めたフェラーリという組織としての勝利ともいえる1年でした。
しかしこの支配的な体制は長くは続かず、翌2003年には新たなライバルとの戦いに挑むことになるフェラーリ・シューマッハですが、その苦戦は2004年に更なる進化を生み、過去最強と呼ばれたこの年の成績を自ら上回っていくこととなります。
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