この年のハンガリーGPから4台目のモデル化
【ミニチャンプス BMWザウバーF1.06 R.クビサ ハンガリーGP 2006】
後のGPウィナーとなるクビサのデビューマシン。現在は特別カラーリングなどでレースごとに複数チームのモデルがリリースされることは珍しくないですが、当時は非常に貴重でトップ3に加えて4台目がリリースされるという滅多にないレースとなりました。
フォーミュラ・ルノーを制しBMWザウバーのサードドライバーに就任したクビサ。チームは当初ザウバー時代の契約が残っていたヴィルヌーブを起用していましたが、ドイツGPでの同士討ちを理由に解雇すると後任としてクビサがハンガリーGPからF1デビューを果たします。
バトンの初優勝レースにしてアロンソとシューマッハが取っ散らかった大荒れのレースとして記録にも記憶にも残るレースでしたが、そんなレースをクビサは淡々と生き残り、8位完走してデビュー戦で1ポイントを獲得しました。しかしタイトルを争う両者が無得点となり、アロンソとシューマッハの得点差を懸念したFIAがレース後にわずか2Kgの重量不足だとしてクビサを失格処分にします。この結果シューマッハが1ポイントを記録したので、かなり恣意的なペナルティでしたよね。
実質的にBMWの育成ドライバーであったクビサはチームから手厚くサポートを受け、徐々に牽引役だったハイドフェルドとの差を縮め、最後は自らがエースとなるほど成長していきました。その速さを思えば複数回の優勝はもちろんタイトル争いにだって絡むことのできたドライバーで、偉大なドライバーのデビューマシンとして価値高まるモデルになるはずだったんですけどね……。
シューマッハに加担したFIAによってデビュー戦の入賞を失格で取り消されるほろ苦いキャリアの始まりでしたが、そのシューマッハの引退発表の場となったイタリアGPでは後継者となったライコネンに次いで3位入賞し、初めての表彰台を歴史的な場で達成しました。
上り調子のチーム、堅実なエース、そしてデビュー3戦目で表彰台の新進気鋭の若手と、この頃のBMWザウバーの将来には明るい展望しかありませんでしたねぇ……。
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